記事要約:韓国の食品物価上昇率がOECDで2位となっていたことがわかった。これは最低賃金引き上げによる人件費の高騰でお店が商品に上乗せした結果だと思われる。韓国は2019年の最低賃金は835円となっており、昨年より80円ほどあがっている。
もっとも、食品物価上昇だけではないと思う。今年の韓国の物価上昇率はかなり高い推移となることは予想される。OECD2位なんて中途半端なことではなくて堂々の1位だって夢ではない。因みに1位はトルコで、3位はメキシコらしい。
しかも、食品物価とは台風や日照りなどの自然現象にも左右されるので、今年の天候次第ではさらなる物価上昇もある。良かったな。インフレになっているじゃないか。もっと景気が後退しているのに物価だけ上がる典型的なスタグフレーションの傾向だが。さて、ここで整理しておこう。韓国の最低賃金引き上げがどのくらいの速度で行われているか。始めて見た人は驚くかも知れないが。
■最低賃金引き上げ
韓国の最低賃金
2011年:4,320ウォン(約432円)
2012年:4,580ウォン(約458円)
2013年:4,860ウォン(約486円)
2014年:5,210ウォン(約521円)
2015年:5,580ウォン(約558円)
2016年:6,030ウォン(約603円)
2017年:6,470ウォン(約647円)
2018年:7,530ウォン(約753円)
2019年:8,350ウォン(約835円)
2021年:10000ウォン(約1000円)予定
韓国の最低賃金は日本のようにバイトの時給に使われてるだけではなく、わりと中小零細企業の労働者はこの賃金で働いていることがわかっている。ご覧のとおり、2011年が4320ウォンが2019年には8350ウォンと8年でほぼ2倍である。仮に2011年が最低賃金の基準で企業が普通に払える額とすれば、2019年の韓国経済は2倍ほどGDPがあがってないと成り立たない。しかし、2011年から韓国のGDPは2倍になっていない。
(https://ecodb.net/exec/trans_country.php?type=WEO&d=NGDP&c1=KR&s=&e=)
出典:世界経済のネタ帳
これを見て頂きたい。2011年のGDPが1,332,681.10、2018年が 1,822,284.59であり、単純に増えた数値は40%ぐらいだろか。つまり、最低賃金引き上げをGDPの成長具合で計算すれば、432円の40%増が適切ということになる。それでいくらだ。598円?つまり、600円が韓国の最低賃金なら中小零細企業は耐えることが可能と。2016年基準ということだ。 なんとか出来て2017年というところか。
それから、文在寅政権になって2018年、2019年と急上昇したわけだ。これだけ見ても如何にムンジェノミクスが無能だということがおわかりだろう。経済手腕が朴槿恵前大統領以下といわれても仕方がない。でも、あげてしまった最低賃金を引き下げるのは世界でも例はほとんどない。そもそも、下げるなんてことはすればデモは必至。しかも、下げてもそこまで効果があるかといえばない。
仮に今から何かするなら最低賃金を据え置いて、富裕層に増税して、それで得た金を中小零細企業の経営者に回し、税制優遇といったところか。でも、それは労働組合と財閥を敵に回す。文在寅大統領にそれができるか。
この記事に対する旧サイトのコメント(4)
韓国経済、【ヘル朝鮮】韓国の食品物価上昇率、堂々のOECD2位
韓国の食品物価上昇率は、OECD加盟国のうち二番目に高かった。インフレが深刻なトルコのすぐ次であり、メキシコよりも高いレベルだ。
こうした中、牛乳の値上げの影響で有名製菓ブランドのアイスクリームとコーヒー専門店のカフェラテ価格も300ウォンずつ続々と上がる予定です。
( https://news.naver.com/main/ranking/read.nhn?mid=etc&sid1=111&rankingType=popular_day&oid=449&aid=0000166757&date=20190223&type=2&rankingSeq=1&rankingSectionId=101 )