韓国証券市場 今日、朝の10時ぐらいに韓銀は政策金利0.25%利上げを発表した。それによって韓国の金利は3.25%となり、米韓金利差が0.75%に縮まった。この動きは想定内である。もう、韓銀は0.25%程度の利上げしか出来ないほど追い込まれている。
ジンボルトは0.25%は悪手だと考える。なぜなら、アメリカが次に0.5%~0.75%の利上げに踏み切る可能性が高い。そうすれば金利差はますます開いてしまう。といったところで、今日は0.25%利上げ発表で市場や国債、社債などの利回りがどう動いたかに注目していく。
まずはウォンの動きを見ていこう。昨日の時間外から急激なウォン高になっていて、1350ウォンだったのが、朝には1336ウォンまであげていた。まあ、ヘッジファンドに仕掛ける材料がない。しかも利上げ発表前なので韓銀としては介入しやすい日だったと。
それで、スタート値は1337.34となった。
では、チャートをどうぞ。
開幕は1337ウォンでしばらくは1340防衛だったのだが、朝の10時に利上げ発表があり、そっからウォンが上昇していく。下り階段を降りるようなチャートになっているが、お昼前に1335ウォンに戻すとそこから急上昇。
なんと、13時9分には1330を超えて1324ウォンまで上昇だ。おお。韓銀。やるじゃないか。利上げ発表当日で、米国の市場が休みの時ぐらいウォン高にしたいものな。そして、韓銀大勝利のまま市場は終わり。
結果は1328.2。23.6ウォン高。凄いじゃないか。なんでウォンだけ23ウォンもあげているんですかね。と思ったら、円も138円まで戻してるな。
■2022年11月24日の韓国証券市場
コスダック指数 12.63ポイント▲ 738.22(終値)
総合株価指数 23.32ポイント▲ 2441.33(終値)
ウォン・ドル相場 23.6ウォン高 1328.2(終値)
■投資主体別売買動向
22.11.24 | -2,176 | 1,261 | 660 |
個人が2176億で、売り。外国人が1261億で、買い。機関が660億で、買いとなった。
個人が売り。外国人と機関が買い。
■韓国債と社債の利回り
0.25%の利上げの影響で国庫債券はどれも金利が下がった。会社債も金利を下げる。しかし、CDとCPはプラスとなり、逆に調達金利が上がっている。CPが上がるということは企業は短期的な資金調達が難しくなったということ。そして、CDの方は銀行の資金調達が少し難しくなったと。
ただ、以前として、会社債は5.4%。11.2%と金利は高いままだ。0.25%の利上げで国債の金利は下げたが、それでも逆イールド(短期金利よりも長期金利が低い状態)が確認出来るので、韓国経済の状態が好転したわけではない。
■日経平均とTOPIX
日経平均は28,383円09銭。プラス267円35銭。TOPIXは2,018.80。プラス24.05ポイント。
ドル円は138.730。気がつくと138円まで円が上がっている。
■気になる経済ニュース
政策金利について想定内の0.25%だったので別のニュースを紹介しよう。なんと、経済が崖っぷちなのにまた物流ストライキが発生している。またかよ!ちょっと今回は引用が長いのだが、長期化した場合、経済の影響は避けられない。
産業別労働組合「公共輸送労組」がこの日ソウル大病院と国民健康保険公団を皮切りにストライキに入り、24日貨物連帯、25日学校など公共部門非正規職労組、30日ソウル交通公社(ソウル地下鉄)労組、12月2日全国鉄道労組など物流・交通・教育・医療などを網羅した連鎖ストライキが予告されている。全国鉄道労組はストライキに先立ち24日怠業を予告した。この余波で24日に急行列車「ムグンファ号」など8本が、25日からは10本が運行中断される。
この影響を直に受けるのは産業界だ。貨物連帯が24日0時から集団運送拒否を予告しながらだ。彼らが輸送をストップすれば物流に支障をきたす。今年6月貨物連帯が集団運送拒否を行ったときは鉄鋼業界1兆1500億ウォン(約1200億円)、石油化学業界5000億ウォン、自動車業界2500億ウォンなどの被害が発生したと推算される。
https://japanese.joins.com/JArticle/298079
6月の物流ストライキについては以前に取りあげたが、あの時の被害額が出ているな。全部で1兆9000億ウォンか。そして、今回も数兆ウォンの被害が予想されるようだ。しかも、物流ストライキだけではなく、交通・教育・医療などを網羅した連鎖ストライキだそうだ。なんかパワーアップしているな。でも、どうせいつものやつだろう?
足下に火が付いているのに自分らでさらに燃やそうという動きは理解できないが、まあ、ストライキは労働車の権利だしな。いいじゃないか。ストライキしても給料でるんだし。お仕事の骨休めついでにやってそうだものな。
FOMC議事録が公開され、利上げペース鈍化が報じられ、一気に全面円高になったと思いきや、ロシアルーブとウォンのみが、円に対して値を上げた。マーケもウォンを買ったのだろうが、それに乗じて韓銀砲を撃ちまくった。利上げなしだと、大幅なウォンニャスになると思ったが、0.25%の利上げで,
ここまでウォンが高くなるとは予想外。でも、利上げペースが鈍化するだけで、アメリカの利上げが止まったわけではないので、来年の5月までは、さらに米韓金利差が開くことになる。韓国は、通貨危機よりも先に金融危機が起き、次いで通貨危機も起こるパターンになりそう。