韓国証券市場 最近、ウォンが急激に上昇しているわけだが、それでも中々、ソロウォンの引力圏から脱出までには至らない。ソロウォンの引力圏というのは1280防衛ライン辺りまでをいう。つまり、1279まで上がればようやくソロウォンの引力から耐性を得ることができる。ここまで戻せば、そう簡単に1300まで下がらないだろうと。
なら、今、韓国ウォンに追い風が吹いているうちにあげたほうがいい。でも、ウォン高にするのは悪手なんじゃないかともおもう。なぜなら、輸出企業はウォン安の方が儲かるからだ。ただ、ウォン安でも原材料価格が高騰していればそうでもないようだが、韓銀は原油や石炭、天然ガスなどの輸入価格を少しでも上げたいのだろう。
それでは開幕から見ていこう。スタート値は1301.04。
では、チャートをどうぞ。
スタート値は1301ウォンだが、ここからウォンは急上昇。どう見ても、大規模介入だと思われるが、10時前には1295を突破。そこから激しくもみ合う展開が数時間続く。そし手、動いたのは12時過ぎ。また、韓銀砲を発射だ。どーん。
13時前には1290を突破。そのまま1289ウォンまで下げるも、今回はここが限界だ。介入しなければウォンは下がっていく。
結果は1292.6。7.3ウォン高。韓銀大勝利である。
それでは時間外はどうだ。
介入しなければウォンは下がる。その言葉の通り、時間外では1289まで上げたウォンがどんどん下がっていく。17時前には1295ウォン。これは明日までに1300に戻されるのか。ソロウォンの引力は恐ろしい。
■2022年12月5日の韓国証券市場
コスダック指数 0.37ポイント、上昇、 733.32、(終値)
総合株価指数 15.01ポイント、下降、2419.32、(終値)
ウォン・ドル相場 7.3ウォン高 1292.6、(終値)
■投資主体別売買動向
22.12.05 | 3,024 | -2,932 | -151 |
個人が3024億で、買い。外国人が2932億で、売り。機関が151億で、売りとなった。
個人が買い。外国人と機関が売り。
外国人が二日間連続で売り越し。これが少し気になるな。
■韓国債と社債の利回り
金利と社債は全体的に下がっている。どこかで買いオペでもしているのか。
■日経平均とTOPIX
日経平均は27,820円40銭。プラス42円50銭。TOPIXは1,947.90。マイナス6.08ポイント。
ドル円は135.267。前寄りは円安になっている。
■気になるニュース
今回は韓国の最新外貨準備高についてみていこう。なんと11月末の外貨準備高は増加したという。まじですか。あれだけ介入して外貨準備高が増えるのか。それで、4161億ドルと、10月末から20億9000万ドル増えたようだ。
さすが、韓国さん。100ウォン以上も上げたウォン高にしたのに外貨準備高を増やすなんて。もう、米韓通貨スワップいらないですね。後は理由と内訳を引用しておこう。
韓銀関係者は「外貨準備高の一時的な減少要因である国民年金との通貨スワップ、金融機関の外貨預金縮小などにもかかわらず、その他の外貨資産の米ドル換算額が増え、外貨準備高が小幅増加した」と説明した。
外貨準備高を資産別に分けると、国債・社債など有価証券(3656億2000万ドル)が1カ月前に比べ32億7000万ドル増えた。特別引出権(SDR、146億5000万ドル)、IMF(国際通貨基金)に対する交換性通貨引出権利「IMFポジション」(43億6000万ドル)もそれぞれ3億4000万ドル、1億ドル増えた。預金(266億8000万ドル)は16億10000万ドル減り、金は相場を反映せず購入当時の価格で表示するため前月と同じ47億9000万ドルと集計された。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1c050c8ed67b075d79e73eda72c8ead1d550991c
なるほど。その他の外貨資産の米ドル換算額が増えた。つまり、米ドルが増えたわけじゃないんだな?だいたい、これは全部ドルで換算しているが、実際、本物のドルがどこまであるかなんて公開されてない。有価証券が3656億ドルとっても、それがドルとは限らないわけだ。
それで、金が増えない理由は購入当時の価格で表示するためらしい。つまり、韓国はずっとまえから金を買ってないのか。まあ、よくわからないが外貨準備高が増えたらしいので、これで安泰だな。
あれだけ韓銀砲を放ってきながら、なぜか韓国の外貨準備高が4140億ドルから4161億ドルに増えたという。中央日報の記事では、「金は相場を反映せず購入当時の価格で表示する」とあり、有価証券の評価額をこれまで使っていた購入時の価格から、現在の評価額に変更したため、見かけ上増えたとしか思えない。まあ、アメリカ国債は、韓国では操作できないので、11月末時点では1000億を割り込んでいるのは、ほぼ確実。