韓国物価 前例のない60兆ウォン規模の追加予算でさらに物価上昇が加速化

韓国物価 現在、韓国経済危機が深刻化する中、管理人は韓国経済を救う方法は3つだと述べている。1つは米国と日本との通貨スワップ協定の締結。2つ目は政策金利の大幅引き上げ。3つ目は大増税である。

ただ、これらは1つだけでは韓国経済危機を救うのは難しい。2つ以上は欲しいてところだ。しかし、3つの方法が実現性が低いと言わざるを得ない。簡単にそう思えるかを述べておくと、

まず、1は外資の撤退とウォン安を防ぐため、アメリカの後ろ盾を得る「米韓通貨スワップ協定」が超重要であるが、5月20日に訪韓したバイデン氏が米韓首脳会談での共同声明にはスワップの文字などない。

韓国政府が常設通貨スワップやそのようなチャンネルの構築を議論したと発表して韓国メディアがそれを評価したが、韓銀総裁が「具体的なコメントを控える」と述べたことで、そんな議論すらしてないことが露呈。これでウォン安を防ぐには通貨スワップなしの為替介入以外の道はない。

次に2だが、先週、韓銀は政策金利2を2ヶ月連続で0.25%引き上げた。理由はインフレ抑制とあるが、実際は米金利差逆転の恐怖である。なぜなら、インフレ抑制したいのにユン氏は過去最大の規模のばら撒きを行うからだ。これについては後で出てくる。

しかし、これも管理人は「悪手」だとみている。今、韓銀がやることは0.5%の強い利上げだった。後で、韓銀総裁が3ヶ月は5%台の物価上昇が続く見通しを述べながら、わずか0.25%の消極的な利上げである。これでインフレが収まらないし、外資撤退を阻止するようなインパクトを市場に与えられない。

さらに、アメリカが6月のFOMCで0.5%の利上げをすればどうなってしまうのか。今、韓国の政策金利は年1.5%~1.75%である。米の金利は年0.75%~1%となっている。つまり、金利差は1%欲しいのに、もう、0.75%しかないのだ。そして、6月に米が0.5%あげたら、なんと、金利差は0.25%だ。0.25%の差なら、韓国に投資するより米国の投資した方がいいのは言うまでもない。

なんで、管理人がここまで韓銀の0.5%の利上げにこだわるのか。実は市場というのはサプライズ、想定外に大きく反応する。0.25%利上げは誰もが想定内。0.5%もあり得るというのが市場の判断だった。しかし、今まで先手を打ってきた韓銀が弱気な姿勢を見せた。これでは、6月も高インフレが続く中、0.5%の利上げに踏み切る可能性が格段に低くなったと市場は見るだろう。

するとどう反応されるのか。韓銀は負債増加を恐れて一度に0.25%しかあげられない。これはまずい。なぜなら、米国が0.5%あげた時点で、もう、「先手」とは言い切れないからだ。金利差が重要なのに、米国があげてから、韓国も引き上げるでは遅いのだ。

実際、パウエル議長は次の2回の会合でも0.5%利上げを示唆している。つまり、韓国の金利政策ではあと、2回で金利差がなくなる。今、管理人の指摘したことが、どのような結果を導き出すかは数ヶ月後にわかる。

そして、実は今回の本題は3なのだ。ちょっと前置きが長くなったが、韓国の総負債は既に危機的な領域を遙かに超えている。家計債務が1900兆ウォンだけでも、韓国経済の規模からすれば危険なのに、そこに政府債務が1000兆ウォン。韓国企業の債務が2360兆ウォン。つまり、ざっとみても、5000兆ウォン以上だ。日本円で500兆円以上となる。

これらの莫大な債務がこれからの韓国経済に大きく影響してくる。それなのにユン氏の率いる新政府はコロナ禍から続く、ばら撒きを止めない。それが、前例のない60兆ウォン規模の追加補正予算である。しかも、何度か述べているが政府の大きなばら撒きは「物価上昇」を招く。通貨の価値が減り、逆に物の価値が上がるからだ。

今まで、ムン君によって壊滅的な悲劇を受けた自営業者らへの大規模な追加支援が、物価を押し上げるのは皮肉だが、事実は変えられない。借金返済に充てる自営業者も多いだろうが、その返済した金が消えるわけではない。では、その辺りを見ていこうか。記事を整理する。

■記事の要点

1.29日、国会は2次追加経済予算(追景)を処理しながら、国債返済規模を政府の9兆ウォンで1兆5千億ウォン削った。

2.政府案より規模は減ったが、国債を7兆ウォン以上返済することになり、国内総生産(GDP)に対する国家債務比率は改善された。ただし、現金支援金が26兆ウォンに達し、5%を脅かしている消費者物価上昇率をさらに刺激できるという懸念が出ている。

3.政府が去る12日提出した59兆4千億ウォンの2次追慕案を17日ぶりに処理しながら支出を2兆6千億ウォン増やした。これにより、秋景規模は62兆ウォンと確定した。国会が審議過程で最も多く増やした支出分野は小商工人・脆弱階層支援で、政府案27兆4千億ウォンから28兆7千億ウォンに1兆3千億ウォン増やした。

4.国債返済規模が減少し、国家債務は政府の167兆3千億ウォンから1兆5千億ウォン増えた168兆8千億ウォンになった。

5.「国債発行のない秋景」が国会でも維持され、財政健全性は一部改善されたが、前例のない60兆ウォン台の追悼による物価刺激の懸念は残っている。

6.特に、国会で特告・タクシー・バスなどに脆弱階層に対する支援金が増え、二次追慕で解決される現金は、政府案の25兆ウォンより1兆ウォン増加した26兆ウォンになった。

7.小商工人支援金は、ローン返済などに使われる可能性が高く、物価に及ぼす影響が大きくないという分析があるが、数十兆ウォンの現金が市中に解ければ5%を見上げる物価上昇率がさらに上がることができるという指摘も出ている。

以上の7つだ。順番に見ていこう。

まず、1だが韓国の国家債務比率は50%に迫るという話だったが、これによって49.7%に抑えたという。でも、2で現金支援金が26兆ウォンと。それがインフレを加速化させると。また、借金返済する額を減らして、小商工人と特殊型勤労従事者(特告)支援などを増やすのに使うことにしたと。

3は政府案より、支出がまた増えて総額が62兆ウォンとなった。そして、脆弱階層の支援を充実させたと。4では、国家返済規模が縮小したと。返済額が168兆8億ウォン。ちなみに国家債務比率も前回の1千75兆7千億ウォンより、少し減った程度である。改善されたというようなレベルではない。

次に5だが、国債発行はしないと。そりゃそうだよな。これから金利を上げていくのに、今、国債発行なんてすれば、既存の国債価格が暴落するだけだもんな。そして、6である。

現金支援金が26兆ウォン。これがインフレを刺激すると。さすがにローン返済に当てるから、大量のばら撒きの影響がないとは言い切れない。管理人は確実にインフレを招くと予測する。それで、具体的な支援額については飛ばしたが最初のだけ見ておこうか。

特高・フリーランサー・低所得文化芸術人支援金を100万ウォンから200万ウォンに増やし、タクシー・バス騎士所得安定資金も200万ウォンから300万ウォンに増やすために1兆ウォンを拡大した。

日本円でいうと、特高・フリーランサー・低所得文化芸術人支援を10万円だった支援金を20万円にしたと。タクシー・バス騎士所得って変な翻訳だが、それが20万円から30万円となりました。ただ、これで十分かどうかはわからないな。ムン君よりは手厚い支援をしたのはよくわかるが、結局、インフレを招くなら、韓国経済にとってはマイナスだ。

29日、国会は2次追加経済予算(追景)を処理しながら、国債返済規模を政府の9兆ウォンで1兆5千億ウォン削った。借金返済の規模を減らして用意したお金は、小商工人と特殊型勤労従事者(特告)支援などを増やすのに使うことにした。

政府案より規模は減ったが、国債を7兆ウォン以上返済することになり、国内総生産(GDP)に対する国家債務比率は改善された。ただし、現金支援金が26兆ウォンに達し、5%を脅かしている消費者物価上昇率をさらに刺激できるという懸念が出ている。

◇特告など支援金に1兆ウォン追加… 国会書追悼2兆6千億ウォン増額

国会は、政府が去る12日提出した59兆4千億ウォンの2次追慕案を17日ぶりに処理しながら支出を2兆6千億ウォン増やした。これにより、秋景規模は62兆ウォンと確定した。

国会が審議過程で最も多く増やした支出分野は小商工人・脆弱階層支援で、政府案27兆4千億ウォンから28兆7千億ウォンに1兆3千億ウォン増やした。

特高・フリーランサー・低所得文化芸術人支援金を100万ウォンから200万ウォンに増やし、タクシー・バス騎士所得安定資金も200万ウォンから300万ウォンに増やすために1兆ウォンを拡大した。

損失補償支援対象を年売り30億ウォン以下の中企業まで増やし、損失保全金支給対象も年売り30億~50億ウォン規模の売上減少中企業まで増やすなど、小商工人支援規模を育てるのに3千億ウォンをさらに増やすことにした。

隔離治療費、医療機関損失補償、診断検査費など防疫補強予算は、政府案6兆1千億ウォンから1兆1千億ウォンを増やした7兆1千億ウォンと確定した。

肥料価格上昇分支援など濃縮水産物物価安全支援、山火災災害対応力強化など民生・物価安定予算は政府案2兆ウォンから2千億ウォン増やして2兆2千億ウォンを編成した。

政府が社会間接資本(SOC)事業などを減額して設けた支出構造調整分7兆ウォンのうち、農林分野災害対応事業など2千億ウォンは「原状復旧」した。

◇国債返済規模1兆5千億ウォン減らす… 国家債務比率49.7%

増の支出2兆6千億ウォンと支出構造調整減額分2千億ウォンの財源は、国債返済規模を9兆ウォンから7兆5千億ウォンに減らして確保した1兆5千億ウォン、公共機関出資収入8千億ウォン、基金余裕資金5千億ウォンで設けた。

国債返済規模が減少し、国家債務は政府の167兆3千億ウォンから1兆5千億ウォン増えた168兆8千億ウォンになった。

国家債務比率も政府案の時の49.6%から49.7%に小幅上がったが、50%未満の線は維持した。

政府案より国会確定追慕で国家債務と国家債務比率が増えたが、第1次景観当時の国家債務(1千75兆7千億ウォン)と国家債務比率(50.1%)よりは減った。

国家生活状況を示す財政収支も政府案より最終案で赤字が大きくなったが、第1次景観と比べると同じ水準を維持したり小幅改善された。

政府の中で68兆5千億ウォンだった統合財政収支赤字は、国会で70兆4千億ウォンに増えた。GDPに対する赤字比率も3.2%から3.3%に上昇した。

管理財政収支赤字も国会で110兆8千億ウォンで、政府案108兆8千億ウォンより増加した。赤字比率は5.1%と同じである。

一次追景の時は統合財政収支赤字が70兆8千億ウォン(赤字比率3.3%)、管理財政収支赤字が110兆8千億ウォン(赤字比率5.2%)だった。

「国債発行のない秋景」が国会でも維持され、財政健全性は一部改善されたが、前例のない60兆ウォン台の追悼による物価刺激の懸念は残っている。

特に、国会で特告・タクシー・バス記事などに対する支援金が増え、二次追慕で解決される現金は、政府案の25兆ウォンより1兆ウォン増加した26兆ウォンになった。

小商工人支援金は、ローン返済などに使われる可能性が高く、物価に及ぼす影響が大きくないという分析があるが、数十兆ウォンの現金が市中に解ければ5%を見上げる物価上昇率がさらに上がることができるという指摘も出ている。

https://www.mk.co.kr/news/economy/view/2022/05/474645/
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ライダイハン
2022年5月30日 07:47

韓国の国家債務比率は、50%未満と主張しているが、いつものようにD2ではなくD1で算出した値だよね。韓国は、公務員に年金を支払わないつもりなのかね?それにGDPも海外生産を含む値(IMFの2022年4月のFiscal Monitorでも2021年は49.8%で2022年は52.0%)。まあ、歴史と同じように、いくら改ざんしたとしても、マーケットのプロの眼は誤魔化せないけど。

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