韓国証券市場 第1次ウォンニャス大戦も今日で7日目。圧倒的なウォン売りでついに1270ウォンを突破したわけだが、気になるのは次のマジノ線ではないだろうか。最初のマジノ戦が1200で、次が1250であったことは何度か説明したが、それ以降については管理人もよくわかってなかった。
なぜなら、1250というマジノ戦が破られたのは2008年の世界金融危機、2010年の欧州財政危機。2020年初めの新型コロナウイルス流行初期だけなのだ。つまり、韓国はここ14年ほどで1250を超えたのはこの3回だったてこと。そういう意味で1250突破の心理的な影響が大きい。だから、1250突破されたら、もう1270まで一気に下がった。
そして、昨日も取り上げたが、実際、なんでこんなウォン安になっているのか。これを見てこう。
金融市場に吹き荒れたパーフェクトストームの導火線は「世界の工場」と呼ばれる中国の封鎖の恐怖だ。特に中国製の素材・部品への依存度が高い韓国は中国発の供給網に支障が出れば企業の製品生産に大きく影響する。
韓国貿易は高い中国依存にある。それは昨年10月に起きた尿素水不足による物流大乱でもそうだった。アレも中国が尿素輸出をストップしたことで韓国は危機的な状況となった。もちろん、尿素といったものではない。韓国は余りにも中国依存しすぎている。だから、中国に何かあれば韓国株やウォンは売られていく。上海や北京のロックダウンの影響をもろに受けるのだ。さすが、ある意味で世界の中心だよな。
次に米国の利上げだ。
激しくなるインフレ圧力を低くするため米国が予想より早く利上げに出たのも金融市場を揺るがす悪材料だ。市場は米連邦準備制度理事会(FRB)が来月政策金利を0.5%引き上げる「ビッグステップ」に続き6月には0.75%引き上げる「ジャイアントステップ」を踏むかもしれないとの見通しまで出している。
管理人はさすがに0.5%はあり得るが、0.75%はないとは思う。ただ、市場というのはそういった情報を織り込むので一連のドル高が0.75%の利上げを意識したのなら、当然、ウォン安になる。しかし、0.75%とか、アメリカはメチャクチャだよな。
米国の緊縮は韓国の金融市場には不安なシグナルだ。米の利上げでドルの価値が上昇すれば韓国株を売ってドルに替える外国人需要が増えるためだ。外国人の「セルコリア」はウォン下落のシグナルも同然だ。ドル建て金融商品に投資する場合、いまより多くの利子を得られる状況になったのだ。これに対し世界の投資家はドル資産の割合を増やす形で投資ポートフォリオを調整するが、相対的にドルが高くなりウォンは下落している。今年に入り27日まででKOSPI市場で外国人投資家は10兆ウォンに迫る9兆7927億ウォン相当を売り越した。ウォン安を免れない理由だ。
これも昨日の動画で解説したが、ウォンが安くなっている理由は「キャピタルフライト」にあるてこと。上の説明はドルキャリーの逆転の現象という言葉で説明できる。そして、外国人投資家は10兆ウォンに迫る9兆7927億ウォン相当を売り越したと。
そして、韓国はキャピタルフライトを防がないと、このまま韓国経済は破綻するとも警告した。でも、同時に防ぐ手段が存在しないてことも解説した。韓国はアメリカと金利差を1%にしているのに、それでも、もう、10兆ウォン近く売られているのだ。
つまり、金利1%差なんて、外国人投資家にとっては何ら魅力はない。韓国さようならである。なら、どうすればいいのか。これは危険な賭けだが、韓国は一気に金利を1%ほど上げてしまう。しかし、これをやれば韓国の1900兆ウォンに迫る家計債務の利子負担が増大する。確実に借金が増加するが、ある程度、キャピタルフライト防ぐ手段にはなる。
ただ、1%差でここまで売られているなら、2%差で韓国市場に外資が戻ってくるのかというと、答えはノーだ。おそらくそこまで大きな効果はない。効果ないどころか、借金利息が増えて自滅すらあり得る。でも、このままでは株の投げ売り・ウォン売りが止まらない。
やっぱり、詰んでるじゃないか。そもそも、韓国は外国人投資家が投資したい国ではないからな。アメリカの金利が上がるなら、アメリカの方が圧倒的に魅力があるのはいうまでもない。それで、次は今後のウォン動向。
金融市場では今後もウォン安が続くとの見通しが多い。NH先物のキム・スンヒョク研究員は「FRBのジャイアントステップの可能性が出ているが、欧州と中国、日本のいずれも緩和的な通貨政策を固守している点もウォン安の要因。4-6月期のウォン・ドル相場の変動範囲上段を1270ウォン台とみたが、これを1280ウォンに調整する予定」と話した。
つまり、次は1280ウォンが第3のマジノ線となるわけか。でも、1280ウォンでいいのか?昨日、管理人はウォンウォッチしていたが、21時半ぐらいに「1276ウォン」まで落ちていたぞ。その第3のマジノ戦とやらも崩壊直前なんだが。このままいけば今日でその1280が突破されそうだが、韓銀の防衛ラインとして見ることはできる。
一般的に通貨安は自国の輸出品の外貨建て価格を下げる。輸出依存度が高い開発途上国の場合、輸出量増大から自国経済改善につながるという評価が多い。だが開発途上国から抜け出し先進国へ向かっていく韓国にとって現在のウォン安は「諸刃の剣」として作用する。複雑に絡まる世界の供給網構造のためだ。
あれ?韓国さん。自分らは先進国とかいってましたよね?G8ですよね?なんで、先進国に向かっていくになっているんですか?この表現は覚えておいてほしい。後で、テストに出すので。
特に韓国の輸出競争国である日本、台湾、中国などの通貨も対ドルでウォンに劣らず落ちた。韓国の輸出品の価格競争力がこれらの輸出品より改善したとみるのは難しいという意味だ。漢城(ハンソン)大学経済学科のパク・ヨンボム教授は「韓国経済全体的に見てもウォン安が最近の世界的原材料不足などと重なり輸入物価を引き上げて消費を減らし、金融市場の変動性を高めるなどの副作用がさらに大きく現れるとみられる」と説明した。
昨日、日本も131円まで、円が下落して視聴者さんがコメントでも述べていたが、実際、円安で困るのは韓国だという説明だ。これも何度も述べてきた。韓国は日本の円安によって、いくらウォン安でも、輸出競争力が改善できない。むしろ、円が安くなればなるほど品質で劣る韓国製は淘汰されていく。ある意味、これも深刻な問題の1つじゃないか。
なぜなら、2008年のリーマンショック以降で円は一時期80円まで上がったが、あの時、韓国は1500ウォンぐら下がっていたわけだ。そして、米韓通貨スワップ300億ドルによって韓国は危機を乗り越えたが、80円と1500ウォンなら輸出競争力はかなりのものだった。しかし、今回はこれが使えない。
問題は政策的に為替を抑えるこれといった手段がないことだ。韓国は米国の制裁を受ける為替相場操作国の前段階である観察対象国のリストに上がっている。韓国政府が為替市場に積極的に介入するのは難しい状況だ。
ここにもさらっと凄いこと書いてある。あれだけ、毎日、介入してるのに積極的に介入するのは難しいとかいいだす。あの、バレバレなんですが、あれでも積極的に介入してないとか主張するんですか。でも、観察対象国は覚えていたのか。もう、忘れていたかと。そして、最後はこれだ。
専門家らは政権引き継ぎ委員会で基軸通貨国の米国と通貨スワップ協定の再締結を推進するよう求めている。通貨スワップとは2つの国が自国の通貨を相手国の通貨とあらかじめ約束した為替相場により対等交換する方式だ。
結局、アメリカに泣きついて米韓通貨スワップ協定してもらうしかない。だから、韓国は先進国ではないと記事に書いてあるのだ。韓国は先進国なのにアメリカに泣きつくなんてプライドが許さないものな。つまり、5月20日にバイデン氏が訪韓するそうだが、ここでユン氏が泣きつくのか。おいおい、大統領に就任して早々、アメリカの大統領に来てもらって、ドル支援をお願いとか。そんなことしたら世界中から笑われるだけだぞ。
先進国だといつも自慢しているのに、支援してもらうときは先進国ではない。これが韓国メディアの書き方である。都合良く自分の国の位置を動かす。本当、ゴールポストを動かすの好きだよな。別に何でもいいのだが、米韓通貨スワップをお願いするなら、当然、お土産がいる。韓国にアメリカが支援するほどの土産を提供できるのか。
ええ?代表団が日本にも日韓通貨スワップ支援を要請してきた?ああ、でも、韓国は徴用工問題で「互いの努力が必要」とか、未だに寝言ほざいていたので無理だ。努力するのは韓国側であって、日本は約束守れで終わるからな。結局、ユン氏も韓国内を二分する決断はできないてことだろう。
パク・ヨンボム教授は「現実的にウクライナ情勢が落ち着くまでウォンは下落圧力を受け続けるだろう。韓米通貨スワップを再開することが市場の不安心理を鎮める上では効果があるとみる」と助言した。
確かに米韓通貨スワップが最適解だ。利上げがあまり効果ない以上は、ドル調達手段を増やすしかない。でも、今の米韓関係ではそれも容易ではない。いよいよ、韓国は選択の時が来たんじゃないか。蝙蝠外交をいつまでも続けられる世界情勢、韓国経済情勢ではないてことだ。
ウクライナ情勢不安が続く中、米国の高強度の緊縮と中国の封鎖への恐怖が育てた「パーフェクトストーム」(さまざまな悪材料が同時に発生し影響力が大きくなる現象)が金融市場を襲った。KOSPIは2600ポイントが脅かされ、ドル高の中でウォンは2年1カ月ぶりに1260ウォン水準を超える急落となった。
27日のKOSPIは前日より1.1%下落の2639.06で取引を終えた。年初の2988.77より12%下落した。KOSDAQはこの日1.64%下落の896.18で800ポイント台に落ち込んだ。日経平均は1.17%安、台湾加権指数は2.05%安などアジアの証券市場もほとんどが下落した。ただ最近急落した上海総合指数は反発買いで2.5%反騰した。
ウォン相場は空しく落ちた。この日外国為替市場でウォン相場は前日終値の1250.80ウォンより14.40ウォンのウォン安ドル高となる1ドル=1265.20ウォンで取引を終えた。2020年3月23日の1266.50ウォンから2年1カ月ぶりのウォン安水準だ。1カ月で46ウォンのウォン安となった。
危機のたびに防衛線の役割をし心理的支持線で見なされた1250ウォンも崩壊した。2008年の世界金融危機以降で1250ウォンを超えるウォン安となるのは2010年の欧州財政危機と2020年初めの新型コロナウイルス流行初期だけだ。
金融市場に吹き荒れたパーフェクトストームの導火線は「世界の工場」と呼ばれる中国の封鎖の恐怖だ。特に中国製の素材・部品への依存度が高い韓国は中国発の供給網に支障が出れば企業の製品生産に大きく影響する。
◇ウォン安が輸出に好材料? 原材料高くなり負担
激しくなるインフレ圧力を低くするため米国が予想より早く利上げに出たのも金融市場を揺るがす悪材料だ。市場は米連邦準備制度理事会(FRB)が来月政策金利を0.5%引き上げる「ビッグステップ」に続き6月には0.75%引き上げる「ジャイアントステップ」を踏むかもしれないとの見通しまで出している。
米国の緊縮は韓国の金融市場には不安なシグナルだ。米の利上げでドルの価値が上昇すれば韓国株を売ってドルに替える外国人需要が増えるためだ。外国人の「セルコリア」はウォン下落のシグナルも同然だ。ドル建て金融商品に投資する場合、いまより多くの利子を得られる状況になったのだ。これに対し世界の投資家はドル資産の割合を増やす形で投資ポートフォリオを調整するが、相対的にドルが高くなりウォンは下落している。今年に入り27日まででKOSPI市場で外国人投資家は10兆ウォンに迫る9兆7927億ウォン相当を売り越した。ウォン安を免れない理由だ。
金融市場では今後もウォン安が続くとの見通しが多い。NH先物のキム・スンヒョク研究員は「FRBのジャイアントステップの可能性が出ているが、欧州と中国、日本のいずれも緩和的な通貨政策を固守している点もウォン安の要因。4-6月期のウォン・ドル相場の変動範囲上段を1270ウォン台とみたが、これを1280ウォンに調整する予定」と話した。
一般的に通貨安は自国の輸出品の外貨建て価格を下げる。輸出依存度が高い開発途上国の場合、輸出量増大から自国経済改善につながるという評価が多い。だが開発途上国から抜け出し先進国へ向かっていく韓国にとって現在のウォン安は「諸刃の剣」として作用する。複雑に絡まる世界の供給網構造のためだ。
技術力を確保した韓国企業は海外から原材料を調達して加工し輸出したり、中間財を海外に送って現地で完成品を作り供給する方式で輸出する形が定着している。ウォンが下落しただけに原材料などをそれだけ高く買う負担が大きくなったのだ。
特に韓国の輸出競争国である日本、台湾、中国などの通貨も対ドルでウォンに劣らず落ちた。韓国の輸出品の価格競争力がこれらの輸出品より改善したとみるのは難しいという意味だ。漢城(ハンソン)大学経済学科のパク・ヨンボム教授は「韓国経済全体的に見てもウォン安が最近の世界的原材料不足などと重なり輸入物価を引き上げて消費を減らし、金融市場の変動性を高めるなどの副作用がさらに大きく現れるとみられる」と説明した。
問題は政策的に為替を抑えるこれといった手段がないことだ。韓国は米国の制裁を受ける為替相場操作国の前段階である観察対象国のリストに上がっている。韓国政府が為替市場に積極的に介入するのは難しい状況だ。
専門家らは政権引き継ぎ委員会で基軸通貨国の米国と通貨スワップ協定の再締結を推進するよう求めている。通貨スワップとは2つの国が自国の通貨を相手国の通貨とあらかじめ約束した為替相場により対等交換する方式だ。
パク・ヨンボム教授は「現実的にウクライナ情勢が落ち着くまでウォンは下落圧力を受け続けるだろう。韓米通貨スワップを再開することが市場の不安心理を鎮める上では効果があるとみる」と助言した。
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