韓国金融 パーフェクトストームが来るのに… 銀行引当金 米 5分の1-9月末に延長された利払い凍結解除による不良債権

韓国金融 現在、韓国経済危機の深刻度より、韓国の金融状態は比較的良好だということを何度か述べたが、いくつか不安材料があるようなのでそれを見ていく。少々、難しい話となるが、なるべくわかりやすく解説していくので付いてきて欲しい。

では、記事を整理していく。ただ、今回は韓国語の記事なのでそこは留意していただきたい。

■記事の要点

1.国内市中銀行の未来不良を備えて積み重ねる費用が米国銀行の5分の1水準に過ぎないことが分かった。

2.24日、毎日経済新聞が韓国と米国4大銀行の今年第1四半期の実績と貸倒引当金を比較した結果、韓国銀行の充当金積立水準は米国に大きく及ばなかった。

3.国内市中銀行は今年第1四半期1852億ウォンの貸倒引当金を積み上げたことが分かった。これは昨年第1四半期(2123億ウォン)より12.8%減少した数値だ。

4.金利引き上げと充当金など費用の減少で、今年第1四半期の4大銀行純益は昨年より34.5%増加した2兆6019億ウォンと集計された。金融圏内外では物価上昇と景気低迷が予想されるにもかかわらず、銀行がこのような「実績ごちそう」を繰り広げることに不安感を持っている。

5.特にコロナ19以降、小商工人・中小企業に対する融資満期延長と利子返済猶予措置が来る9月に終わる。これまで金融の恩恵を受けた彼らが10月から利子を返済しなければならず、これと一緒に景気が崩れるという予想も出ており、不良リスクが大きくなる状況だ。金融当局によると、去る1月末基準不良の可能性が高い利子返済猶予規模は5兆ウォンに達する。

6.金融圏関係者は「不良リスクが大きくなれば充当金を増やすのが合うが、国内では正反対の状況」とし「ローン規模に比べて充当金水準も低すぎる」と指摘した。

以上の6つだ。順番に見ていこう。

まずは1だが、韓国の銀行が未来の不良債権に備えて、貸し倒れ引当金を設定するのだが、それが米国銀行の5分の1水準に過ぎないと。簿記や会計などではよく出てくる貸倒引当金だが、一般的には馴染みが薄いと思うので解説しておく。

銀行だけではないが、企業というのは将来における正確な損益を計算して、一般的に公開しなければならない。上場企業なら損益が増加するニュースは投資家に大きな影響を与えるので、収益や損失が見込まれる状態であるなら発表する義務がある。

そして、貸倒引当金とは将来のある期間に損失が発生するであろうリスクに備えて、その金額を予想して計上した引当金のことをいう。簡単な例なら、取引先が倒産してしまい、売上げ代金などの債券を回収できなくなる場合、貸し倒れ損失としてあらかじめ計上する。

ただ、今回は銀行の話だ。説明も引用しておくと、貸倒引当金は、金融会社から貸出された人々がお金を返済できないことに備えてあらかじめ積み重ねておく金額である。積み重ねるほど費用が増え、銀行の純利益が減少する。

次の2と3でわかるとおり、韓国銀行は財務を良くみせたいために、米国銀行よりも貸し倒れ引当金に当てる充当金積み立て水準をかなり減らしている。それが5分の1の水準だと。しかも、今年第1四半期1852億ウォンの貸倒引当金は、昨年よりも12.8%減少したと。

その結果が4だ。金利引き上げと充当金など費用の減少で、今年第1四半期の4大銀行純益は昨年より34.5%増加した2兆6019億ウォンと集計された。

そりゃ、損失を計上しないなら、純益は大幅に増えると。しかも、金利引き上げで金貸しやは儲かると。でも、景気低迷と物価上昇が予想されているので、このような純益はまずおかしいと。

そして、5に出てくるのが、コロナ禍で特例として認められている中小企業や自営業者の利払い凍結解除。これが9月末に延長されたわけだが、10月から解除されると景気低迷に伴い、不良債権が増大すると。1月末基準不良の可能性が高い利子返済猶予規模は5兆ウォンに達するとあるが、延長したことで確実に不良債権は増加する。

管理人は何度か指摘したが、問題を先送りしたことで状況は悪化するだけ。今、資金繰りがに厳しくて自転車操業状態で、利息すらまともに払えない韓国企業や自営業がこの先、払えるわけがないのだ。なぜなら、景気低迷と物価上昇はまだまだ続くから。

そして、本来は銀行はこのような不良債権リスクに備えて貸し倒れ引当金を計上しないといけないが、それをやってないという指摘が6だ。大事なのでもう一度、見ておこう。

金融圏関係者は「不良リスクが大きくなれば充当金を増やすのが合うが、国内では正反対の状況」とし「ローン規模に比べて充当金水準も低すぎる」と指摘した。

ここから米国の話になるが、米国の銀行は韓国銀行よりも、不良債権リスクをしっかり計上して、将来の危機に備えていると。1つだけ例を見ていこう。

米JPモーガンの貸倒費用率は今年第1四半期基準0.1%であるのに対し、国内「リーディングバンク」国民銀行はJPモーガンの5分の1水準である0.02%にとどまった。国民銀行は昨年第1四半期に充当金662億ウォンを獲得したが、今年第1四半期には195億ウォンに大きく減った。

このように韓国銀行は充当金をむしろ、減らしている。そして、減らした理由が最後に書かれている。

一部では国内銀行がこのように充当金を減らしたのは昨年当局の金融持株配当規制による「後暴風」と見ている。銀行が昨年に「純利益の20%以内の配当」に縛られてみると、今年は充当金など費用を減らして純利益を高め、配当財源を最大限用意するという意志を示している。

これはちょっと難しい。ただ、次を読めばもう少し理解しやすいはずだ。

市中銀行関係者は「当局がコロナ19影響と不良リスクで銀行の充当金追加積立を要求しているが、これを受け入れるのは容易ではない」とし「KB・新韓・ハナ金融持株の外国人株主比率がすべて60%を超えるが、これらが要求することが配当増加」と話した。続いて彼は「銀行は不良リスク対比か株主還元かをめぐってジレンマに陥っている」と付け加えた。

つまり、韓国の銀行の株主は6割は外資だから、配当増加を要求されているわけだ。しかし、「純利益の20%以内の配当」という規制があると。だから、貸倒引当金や充当金を減らして、純利益を増やした。これは、配当をなるべく多く増やすためと。

でも、株主還元のために本来のリスクを低く計上するのは大変危険だと思われる。ええ?それより、韓国の三大銀行の6割が外資だったことにびっくりした?実は、これでも減った方だ。前はもっと酷かったからな。

国内市中銀行の未来不良を備えて積み重ねる費用が米国銀行の5分の1水準に過ぎないことが分かった。低成長・古物価などスタッグフレーションに対する懸念が大きくなり、政府の小商工である満期延長措置が中断されれば金融不良が現実化すると予想される中、国内銀行の事前準備程度が十分かどうかについての点検が必要だという指摘が出ている。

24日、毎日経済新聞が韓国と米国4大銀行の今年第1四半期の実績と貸倒引当金を比較した結果、韓国銀行の充当金積立水準は米国に大きく及ばなかった。国内銀行はKB国民・新韓・ハナ・ウリ銀行を、米国はバンクオブアメリカ、JPモーガン、ウェルズファーゴ、シティグループを基準に分析した。

国内市中銀行は今年第1四半期1852億ウォンの貸倒引当金を積み上げたことが分かった。これは昨年第1四半期(2123億ウォン)より12.8%減少した数値だ。貸倒引当金は、金融会社から貸出された人々がお金を返済できないことに備えてあらかじめ積み重ねておく金額である。積み重ねるほど費用が増え、銀行の純利益が減少する。

金利引き上げと充当金など費用の減少で、今年第1四半期の4大銀行純益は昨年より34.5%増加した2兆6019億ウォンと集計された。金融圏内外では物価上昇と景気低迷が予想されるにもかかわらず、銀行がこのような「実績ごちそう」を繰り広げることに不安感を持っている。

特にコロナ19以降、小商工人・中小企業に対する融資満期延長と利子返済猶予措置が来る9月に終わる。これまで金融の恩恵を受けた彼らが10月から利子を返済しなければならず、これと一緒に景気が崩れるという予想も出ており、不良リスクが大きくなる状況だ。金融当局によると、去る1月末基準不良の可能性が高い利子返済猶予規模は5兆ウォンに達する。

金融圏関係者は「不良リスクが大きくなれば充当金を増やすのが合うが、国内では正反対の状況」とし「ローン規模に比べて充当金水準も低すぎる」と指摘した。

米国銀行は実績を損なってみるまで、今年の充当金を大幅に増やして国内と対照を成した。

今年第1四半期、これらの銀行の充当金積立規模は1兆1969億ウォンと集計された。国内銀行(1852億ウォン)より6.5倍多く積み重ね、未来不良に備えている。総融資に対する充当金の割合を意味する貸倒費用率を見ると、米国との格差がより明らかになる。

米JPモーガンの貸倒費用率は今年第1四半期基準0.1%であるのに対し、国内「リーディングバンク」国民銀行はJPモーガンの5分の1水準である0.02%にとどまった。国民銀行は昨年第1四半期に充当金662億ウォンを獲得したが、今年第1四半期には195億ウォンに大きく減った。

ウリ銀行の充当金積立額も同じ期間755億ウォンから729億ウォンに小幅減少した。一方、新韓銀行は706億ウォンから928億ウォンに、ハナ銀行は21億ウォンから728億ウォンに大きく増やした。

このような引当金の増加にも、これらの銀行の貸倒費用率は0.03%にとどまり、米国と大きな差を見せた。

市中銀行関係者は「韓国と米国の会計基準が異なり、韓国は担保ローンの割合が高く、このような差異が現れている」とし「米国銀行が今年に入って景気低迷を予想して充当金を再び増やした反面、韓国は引き続き減っておりリスク対比でも格差が広がっている」と話した。

一部では国内銀行がこのように充当金を減らしたのは昨年当局の金融持株配当規制による「後暴風」と見ている。銀行が昨年に「純利益の20%以内の配当」に縛られてみると、今年は充当金など費用を減らして純利益を高め、配当財源を最大限用意するという意志を示している。

市中銀行関係者は「当局がコロナ19影響と不良リスクで銀行の充当金追加積立を要求しているが、これを受け入れるのは容易ではない」とし「KB・新韓・ハナ金融持株の外国人株主比率がすべて60%を超えるが、これらが要求することが配当増加」と話した。続いて彼は「銀行は不良リスク対比か株主還元かをめぐってジレンマに陥っている」と付け加えた。

https://www.mk.co.kr/news/economy/view/2022/04/364118/
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