韓国TPP加盟 韓国の次の大統領がユン氏に決まったことで、韓国のTPP加盟に変化が起きた。しかし、韓国のTPP加盟の申請するまえに先に大きな内部事情が立ちはだかる。それが、韓国の農業と漁業の大反発である。
実際、補助金漬けで成り立っている農業と漁業に取って、TPP加盟の条件はハードルが高すぎる。しかも、TPPのルールには政府が補助金で支援してはいけないというルールがある。では、記事を整理していく。
■記事の要点
1.産業通商資源部通商交渉室長は「CPTPP加入は輸出市場の確保、安定的サプライチェーン構築など経済的な効果のほか、域内の多国間協調に参加するという戦略的な価値が大きい」と述べた。
2.CPTPPに加入すれば実質GDPが0.33-0.35%、消費者厚生が30億ドル(約3兆6000億ウォン)増えるという対外経済政策研究院(KIEP)の研究結果を受け、政府はCPTPP加入を急いでいる。
3.被害が予想される農水産業、素材・部品・装備関連の中小企業などを対象に被害を補填し、競争力強化を支援する「政策パッケージ」も用意することにした。
4.韓国農業経営者中央連合会・韓国農畜産連合会・韓国水産産業総連合会など会員が公聴会場に入り、CPTPP加入反対、公聴会中断を要求しながらデモを行った。
5.これら団体はこの日午前、世宗市の産業通商資源部の前で記者会見を開き、「歴代最高レベルの市場開放に向かうCPTPPに加入する場合、農水産業部門に莫大な影響を及ぼすことが予想される」と発表した。
6.国会農林畜産食品海洋水産委員会所属の議員らもこの日、CPTPPに反対する声明を出した。「政府は農漁業分野の被害影響評価の結果内容を国会該当常任委に公開せず、利害当事者の農漁業界と協議もしていない」とし「CPTPP加入を前提にした無理な行政推進を中断すべきだ」と要求した。
以上の6つだ。1から順に見ていく。
まず、1についてはその通りだ。問題は韓国はそれを知りながら、中国の動向を伺ってばかりで、TPP加盟については何もしていなかった。ところが、中国がTPP加盟申請したことで、いきなり態度を翻した。
2の消費者厚生が30億ドル(約3兆6000億ウォン)増える。これについては捕らぬ狸の皮算用てやつだ。正しいかは判断できない。
3についてだが、これがTPPではできないことを前回の漁業団体の反対で取り上げた。なんだったか。以前に漁業の場合は乱獲に繋がる漁業補助金を廃止する世界的な動きがWTOで話合われたことを取り上げた。
例えば、この補助金で、漁船の燃料費を安くすることができて、遠くに漁が出られる。重い網を海底に引きずって漁獲する燃料確保を可能となる。しかし、TPPではこれもルールで禁止されている。つまり、漁業団体は乱獲ができなくなる。
そして、魚の値段が上がり、庶民の生活が逼迫すると述べて反対している。でも、実際、反対する理由は自分らの利益が減るからなのはいうまでもない。
農業団体のほうは知的財産権辺りで輸出が厳しく制限される。また、TPP加盟国は農業に強い国も多い。競争力で韓国はこれらの国に歯が立たない。畜産のほうはオーストラリアという畜産業が強い国があるので、どちらにしても、TPP加盟すれば、韓国の農畜産業や水産業は壊滅する。
だから、4はTPP加盟に反対するデモを行った。5は「歴代最高レベルの市場開放に向かうCPTPPに加入する場合、農水産業部門に莫大な影響を及ぼすことが予想される」と言うのはその通りだ。まあ、それで韓国の半導体や自動車が売れたら経済的には利益かもしれないが、メリットでデメリットを相殺するのは難しいだろう。
6はそれらの団体が政府は協議しろと言うが、実際、協議したところでどうにもならない。もう決まっているTPPのルールは韓国には変えられない。加盟するなら全てのルールを守るのが前提だ。
最後に、韓国は今年上半期中に公式的に加入申請をするという見方が出ていると。あれ?4月に申請するんじゃなかったのか。もっとも、国内の反発団体を説得して法整備をするという無理難題が残っている。
それが国内で奇跡的にまとまって正式に申請しても、それはただのスタート地点であって、長い交渉はここから始まる。日本を始め、他の加盟国を説得できるのかは韓国次第てところだ。国内をまとめらなければそのスタート地点にも立てないんだが。
包括的・漸進的環太平洋パートナー協定(CPTPP)加入申請のための政府公聴会が25日、農漁民団体の反発の中で開かれた。
この日、政府世宗(セジョン)庁舎の大講堂で開かれた公聴会で、田允鍾(チョン・ユンジョン)産業通商資源部通商交渉室長は「CPTPP加入は輸出市場の確保、安定的サプライチェーン構築など経済的な効果のほか、域内の多国間協調に参加するという戦略的な価値が大きい」と述べた。政府は公聴会の結果を受け、通商条約法に基づきCPTPP加入申請関連の後続の国内手続きを進めることにした。今年上半期中に公式的に加入申請をするという見方が出ている。
CPTPPは2018年12月に発効したアジア太平洋地域中心の多国間貿易協定で、現在、日本・カナダ・メキシコ・シンガポール・ベトナムなど11カ国が参加している。全世界の貿易の14.9%、名目国内総生産(GDP)の12.7%、人口の6.6%にのぼる最大規模の自由貿易協定(FTA)だ。中国・台湾などは加入申請をすでに終えていて、韓国も加入申請のための国内手続きを進めている。この日の公聴会もその一環だ。
CPTPPに加入すれば実質GDPが0.33-0.35%、消費者厚生が30億ドル(約3兆6000億ウォン)増えるという対外経済政策研究院(KIEP)の研究結果を受け、政府はCPTPP加入を急いでいる。被害が予想される農水産業、素材・部品・装備関連の中小企業などを対象に被害を補填し、競争力強化を支援する「政策パッケージ」も用意することにした。
しかし農漁業界を中心にCPTPP加入に対する反発は強まっている。この日の公聴会は農漁民団体のデモで支障が生じた。韓国農業経営者中央連合会・韓国農畜産連合会・韓国水産産業総連合会など会員が公聴会場に入り、CPTPP加入反対、公聴会中断を要求しながらデモを行った。これら団体はこの日午前、世宗市の産業通商資源部の前で記者会見を開き、「歴代最高レベルの市場開放に向かうCPTPPに加入する場合、農水産業部門に莫大な影響を及ぼすことが予想される」と発表した。
国会農林畜産食品海洋水産委員会所属の議員らもこの日、CPTPPに反対する声明を出した。「政府は農漁業分野の被害影響評価の結果内容を国会該当常任委に公開せず、利害当事者の農漁業界と協議もしていない」とし「CPTPP加入を前提にした無理な行政推進を中断すべきだ」と要求した。
https://japanese.joins.com/JArticle/289220?servcode=300§code=300
■ネットの反応
この協定の中には「ISDS条項」ってものが有って、規制などによって企業活動を妨害する行為が認められれば企業が国家を訴えることができるし、農産物などの知的財産の保護も厳しく謳っているのだが、お前達は大丈夫なのか?
イチゴやブドウ、みかんの件を解決してから参加表明したほうが良いぞ、でないと加盟した瞬間から訴訟を起こされるからな!
→ですよね。
中国は本当に加入する気があるのだろうか。知的財産権のルールを守れるとは思えないのだが。単なる冷やかしではないのか。中国が申請を取り下げたら韓国も止めるんでしょ。
→ですよね。
造船業にしてる国の巨額融資はどうするの?
→ですよね。
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TPP参加申請出しても。中国はオーストラリア 韓国は日本が反対して加入は無理やと思うけど
まぁイギリスと台湾は加盟出来ると思うけど