ウォン動向 ドル高持続に貿易赤字まで…「ウォン相場は当分1ドル=1300ウォン台の予想」ー下半期にウォンが上がる楽観論も

ウォン動向 現在、3週連続でウォンは1300。つまり、ソロウォン攻防戦となっているわけだが、気になるのは今後のウォンの行方ではないだろうか。

12日、管理人は1320ウォンを超えてくるかもしれないと述べたが、時間以外では介入して1305ウォンまで押し戻してきた。だが、どう見ても韓銀砲で無理矢理、ウォンを上げているだけ。13日の米消費者物価指数の内容次第ではウォンは年内最安値、1317ウォンを突破する可能性が高い。

そういう意味では7月もウォンが上がる可能性はないと思うかもしれないだろう?でも、実はまだあるんだ。なぜなら、韓銀には「切り札」がある。そう、政策金利の大幅引き上げである。ただ、これは後で考えていこう。

まず、最初に確認しておくことが、ウォンの適正レートと、マジノ線の確認である。どうして、これが重要なのかを余り説明しないで使ってきた記憶があるので、ついでなので解説してこう。まずはウォンのチャートの5年分を確認してほしい。

まず、ウォンの適正レートは1100~1150である。チャートで2つの矢印で1100,1150とわかりやすく表示しておいた。つまり、わずか50ウォンしか適正レートがないのが特徴である。

そして、レートから外れてウォン安でも、ウォン高でも、韓国企業には厳しい。だから、韓銀はこのレートを長い間、維持してきた。一時的に外れることはあっても、コロナ禍の2021年でも、1100~1150の間で為替レートを調整してきた。

しかし、2022年1月24日にウォンは1200を超えた。その前後に管理人がウォンニャス速報を作成したのは、1200というものが非情に重要なウォンの数値であるから。この1200こそが「第1次マジノ線」である。そして、韓国の輸出がウォンがどんどん下がるにつれて、貿易赤字を出してくるのもこの時期であり、これは偶然でも何でもない。

マジノ線をわかりやすく言えば、絶対に死守したい数値といえばいいか。まず、1200が第1次マジノ戦。次に1250が第2次マジノ線。さらに、1280が第3次マジノ戦。そして、第4のマジノ線が1300である。たまに突っ込まれるがマジノ線は一体いくつあるんだ?と。

実は一杯あります。死守したいレートなので、それを超えてくれば次のマジノ線が発表される。だから、第5のマジノ線は1350となっている。マジノ線というのは「心理線」という言葉で書き換えてもいい。ここまでなら下がらないだろうと専門家が考える数値でもある。でも、それが短期間で4つも破られたのでウォン安はどんどん加速化していると。

しかも、一度、破られた抵抗線は脆い。だから1300を超えて、韓銀砲で一時的に戻しても、すぐに1300に戻ってきた。では、話を戻そう。

ウォンが下がれば輸入品の価格が上がる。韓国は輸入した原材料や機械を使って製品を組み立てて輸出する。いわゆる「組み立て工場」である。組み立て工場なので、原価が上がれば製品の値段に上乗せされる。だから、韓国の貿易額は資源やエネルギー高騰で過去最高額となった。

そして、コロナ禍からの世界的な特需もあって、上半期は輸出は好調のように見えたわけだが、実際は「輸出量」は増えてないので、1月から「在庫の山」だったというのが最近のニュースで確認した。既に15兆円の史上最大の在庫が積み重なっている。これは輸出を視る上で重要なのでおさらいしておこうか。2と3の内容だ。

2.今年3月末、サムスン電子、LGエネルギーソリューション、SKハイニックス、サムスンバイオロジクス、現代自動車など上位30大上場企業(金融会社持株会社を除く)の在庫資産規模は148兆4297億ウォンと集計された。

3.これらの会社の在庫資産は20年末(102兆3014億ウォン)100兆ウォンを超え、昨年末には131兆755億ウォンに達した。今年に入って3か月間の在庫資産の増加幅は17兆3541億ウォンで、四半期の増加幅基準で歴代最大値を記録した。

ここのポイントは2022年1月~3月までに在庫が大幅に増加していることにある。輸出が好調といいながら、在庫は山のように積んだだけだった。もちろん、ある程度の在庫は確保したほうが足りないときに商売チャンスを逃さないわけだが、それでも多すぎる在庫は企業にとっては死活問題なのだ。製品価格を下げて売ったり、新商品の発表を遅らせたりなど、様々な悪影響がでる。

さて、ウォン動向の話に戻ろう。つまり、ウォンが安くなればなるほど、韓国企業の在庫はたまっていったというのが関連性からわかるだろう。本来、ウォン安は韓国は輸出企業が多いので有利なわけだが、残念ながら、このウォン安はリーマン時期とは最大に違う点がある。それは日本も「円安」であるということ。

日本の円安が進んで、137円とかになっているわけだが、これは輸出競争力を飛躍的に高める。メイド・イン・ジャパンが円安によって海外で安く買えるのだ。今まで、日本が1ドル=100~110円程度の円安で、勝負してきた中韓にとっては非常に脅威的な存在となった。

だから、韓国みたいに通貨安だからと株価がピークの3300から2200と3分の1も下がったりはしてないのだ。株価というのは未来の景気動向を見る上で重要だ。そして、株価を上げるには外国人投資家の株の投げ売りやウォン売りを防ぐ必要があるてこと。それにはキャピタルフライトを止めないと行けない。

さて、ここまでの解説でウォン動向とマジノ戦が重要であることは理解してもらえただろうか。これを踏まえてニュースを見ていこう。専門家がウォン動向をどう見ているのか。

2営業日連続で1300ウォン台を記録したもので、今年に入り6日の1306.30ウォン以来2度目だ。専門家らは概ねウォン相場が当分は1ドル=1300ウォン台を継続し、7-9月期まで下落が続くと予想している。一部では下半期中に1370ウォン台まで下がるとの見通しまで出ている。

当分、ウォンは1300ウォン台を維持すると。そして、7-9月期まで下落が続く。さらに、1370ウォン台まで下がると。これが第6マジノ線か。つまり、1380ウォンが抵抗線となるわけだ。あれ?気がつくと1350の第5のマジノ線も通過点ですか。

余談だが、管理人がストーリーが最高という漫画が2つあるのだが、1つは「鋼の錬金術師」、2つ目は「金色のガッシュ!」である。金色のガッシュでは呪文が書かれた本が出てくるのだが、パートナーとの信頼関係が深まるにつれて使える呪文が増える。

つまり、第1の呪文、第2の呪文、第6の呪文とか、どんどん出てくる。つまり、マジノ線と一緒だ。ええ?全然違う?しかも、「金色のガッシュ2」が最近、ネットで連載されているのだ。管理人はまとめて読みたいので最初の数話を読んで、ある程度の巻数がたまるのを待っているんだが、実に楽しみだ。

後、アニメが中途半端なのでシャーマンキングやダイの大冒険みたいに完全版作成してください。お願いしやす。アニメ、良いところで終わっているんだよな。伏線の回収が秀逸なので、最後の最後まで作ってくれよ。

閑話休題。このようにマジノ線は専門家の予想を上回った数値が基本となる。問題は1200ですら厳しいのに、1300台のレートなんて維持してたらどうなるかだろう。はっきり言って貿易赤字がずっと続いて、韓国企業が続々、連載倒産していくてことだ。だから、韓銀は必死にウォンを上げようとしているが、残念ながら介入では一時的な上げにしかならない。ウォンが下がる理由は既に何度も述べてきた。

ハナ金融投資のチョン・ギュヨン研究員は「米連邦準備制度理事会(FRB)の通貨政策と欧州中央銀行(ECB)など他の国の通貨政策間の差別化により7-9月期まではドル高基調が続くだろう。ドル買い心理と偏り現象を考慮して下半期のウォン相場下段は1ドル=1350ウォンまで想定しておく必要がある」と予想する。彼はウォン価値が7-9月期まで低い水準を維持した後、9月以降徐々に上昇すると予想した。

第5のマジノ線が1350であると。しかし、この専門家は9月以降に上昇するという。どうしてなんだ?管理人は米利上げが、収まる気配が出てくるまでウォンは下がり続けると見ているぞ。少なくとも年内は厳しいだろうな。

韓国が貿易収支赤字を継続するのもウォン相場に否定的な影響を及ぼす要素だ。KB証券のキム・ヒョジン研究員は「景気低迷時にドルが追加で強さを見せた経験を考慮すれば今年年末から来年初めにウォンの追加下落の可能性が残っている。対外環境だけでなく韓国が貿易収支で赤字を継続する可能性が大きくなった点もウォンに不利な要素」と診断した。

これはその通りだとおもう。追加下落が1380なのか。1400なのかは知らないがな。後は貿易赤字がどこまで続くかだな。

韓国は上半期に過去最大の輸出を記録したが、エネルギーと原材料輸入がさらに大幅に増え貿易赤字規模は103億ドルに達した。これは上半期基準で過去最大規模だ。韓国貿易協会国際貿易通商研究院は下半期も33億ドル程度の貿易赤字が続くと予想している。

この予想の判断が難しい。なんで専門家は下半期は貿易赤字が大幅に減ると考えているんだ?既に7月10日までに158億ドルの貿易赤字なのにな。そもそも、エネルギーと原材料輸入が減るってこと輸出も伸びないだろう?

ああ、まさか、大量の在庫を売るから輸入が減って貿易黒字になるてか。なるほど。在庫の山が売れれば、輸出は維持して、輸入を減らして貿易黒字の可能性はあるんじゃないか。でも、インフレなのに売れるんですか?そもそも利益でるんですか?

ウォンの価値が下がり外国人投資家の流入には赤信号が灯った。金融監督院によると外国人投資家は先月韓国上場株式3兆8730億ウォン相当を売り越した。外国人投資家が上半期に韓国上場株式を売り越した規模は19兆9030億ウォンに達する。

韓国政府はコスピは売られすぎだから大丈夫とかのべていたが、実際はご覧の有様よ。上半期に19兆9030億ウォンとか。さすが世界一売られただけのことはある。

これを食い止めるためには韓銀は「政策金利」を大幅に引きあげないといけない。そして、0.5%が有力視されている。だが、管理人は0.75%を推奨している。なぜなら、次にFOMC会合で0.75引きあげる可能性があって、仮にそうなれば、米韓金利差が逆転するからだ。すると、ますますキャピタルフライトが加速化して、株安・ウォン売りである。

ただ下半期にウォンがむしろ上昇するという見通しもある。貿易協会のチャン・サンシク動向分析室長は「現在は安全資産選好心理と米国の利上げの可能性に神経を尖らせておりドル高だが下半期にはウォンの価値が上がるかもしれない。原材料価格が安定化すれば輸入が減り貿易赤字幅が減って、米国もインフレがピークに達して増加傾向が鈍化して金利引き上げの可能性が低くなる可能性がある」と予想した。

管理人もこの楽観論を考えないわけではないが、あまりにも他力本願だよな。原材料価格の安定にはウクライナ戦争の終結などが不可欠だろう。あと、最近、コロナも日本や韓国で再流行の兆しがある。

米国のインフレがピークに達しても、昨日も少し触れたが、リセッションして、スタグフになるなら、アメリカへの輸出は減るだろう。韓国輸出に有利とも言えない。

ウォン相場が2日連続で1ドル=1300ウォン水準を超え市場の不安感が大きくなっている。11日のソウル外国為替市場でウォン相場は前日終値より3.50ウォンのウォン安ドル高となる1ドル=1303.90ウォンで取引を終えた。

2営業日連続で1300ウォン台を記録したもので、今年に入り6日の1306.30ウォン以来2度目だ。専門家らは概ねウォン相場が当分は1ドル=1300ウォン台を継続し、7-9月期まで下落が続くと予想している。一部では下半期中に1370ウォン台まで下がるとの見通しまで出ている。

ハナ金融投資のチョン・ギュヨン研究員は「米連邦準備制度理事会(FRB)の通貨政策と欧州中央銀行(ECB)など他の国の通貨政策間の差別化により7-9月期まではドル高基調が続くだろう。ドル買い心理と偏り現象を考慮して下半期のウォン相場下段は1ドル=1350ウォンまで想定しておく必要がある」と予想する。彼はウォン価値が7-9月期まで低い水準を維持した後、9月以降徐々に上昇すると予想した。

韓国が貿易収支赤字を継続するのもウォン相場に否定的な影響を及ぼす要素だ。KB証券のキム・ヒョジン研究員は「景気低迷時にドルが追加で強さを見せた経験を考慮すれば今年年末から来年初めにウォンの追加下落の可能性が残っている。対外環境だけでなく韓国が貿易収支で赤字を継続する可能性が大きくなった点もウォンに不利な要素」と診断した。

韓国は上半期に過去最大の輸出を記録したが、エネルギーと原材料輸入がさらに大幅に増え貿易赤字規模は103億ドルに達した。これは上半期基準で過去最大規模だ。韓国貿易協会国際貿易通商研究院は下半期も33億ドル程度の貿易赤字が続くと予想している。

ウォンの価値が下がり外国人投資家の流入には赤信号が灯った。金融監督院によると外国人投資家は先月韓国上場株式3兆8730億ウォン相当を売り越した。外国人投資家が上半期に韓国上場株式を売り越した規模は19兆9030億ウォンに達する。

ただ下半期にウォンがむしろ上昇するという見通しもある。貿易協会のチャン・サンシク動向分析室長は「現在は安全資産選好心理と米国の利上げの可能性に神経を尖らせておりドル高だが下半期にはウォンの価値が上がるかもしれない。原材料価格が安定化すれば輸入が減り貿易赤字幅が減って、米国もインフレがピークに達して増加傾向が鈍化して金利引き上げの可能性が低くなる可能性がある」と予想した。

https://japanese.joins.com/JArticle/293090?servcode=300&sectcode=340
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ライダイハン
2022年7月13日 09:45

今日のWowKoreaの記事で、スタンダード&プアーズ(S&P)グローバルレーティングスの報告を引用し、ストレステストの結果、中国の赤字企業の割合が12%から22%に増え、最も深刻になり、中国を除いたアジア太平洋地域の赤字企業の割合は12%から20%になると、まるで他人ごとのように記載していた。中ゴキの景気が悪くなると、最も深刻な影響を真っ先に受けるのは韓国なのに。もしかすると、S&Pの報告で韓国の名前が挙がっていなかったから、関係がないとでも思っているのかな?

ライダイハン
2022年7月13日 11:12

韓国銀行が、0.5%の利上げを決定。これで、米韓の金利差が逆転し、大ウォンニャス祭りの開催だ。

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