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韓米両国で物価上昇の勢いに歯止め、「断定は早い」と慎重論もー海外投資家、韓国コスピ時価総額の30.5%…13年ぶり最低

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今回の韓国経済ニュースは良いニュースと悪いニュースの2つを紹介する。まずは良いニュースとして、韓国と米国で物価上昇の勢いに歯止めの兆候が見られていること。2つ目は海外投資家のコスピ時価総額が30.5%と13年ぶりの最低を記録したこと。

後者は米韓金利差によるキャピタルフライトの結果である。では、最初から見ていこうか。

日本もインフレや円安が進んでるので、アメリカの物価上昇の勢いが弱まるのは嬉しいニュースであるのだが、韓国の場合は日本の3倍の速さでインフレが加速していた。ただ、7月の米消費者物価指数は8.5%と先月より0.6%ほど下がったわけだ。大きな原因は原油価格であることは既に説明した。では、韓国の輸入物価はどうか。

先月の輸入物価指数は153.49で、6月比0.9%下落した。理由は国際原油価格が下落したと。管理人はWTIで見ているが、記事だとドバイ油の価格は、6月の1バレル当たり平均113.27ドルから7月は103.14ドルで8.9%下がったと書いてある。

因みに現在のWTI原油価格は87.85ドルと90ドルを割れている。原油価格は投機マネーによって一気に急上昇したが、米利上げによる世界的なインフレによる消費低迷を見せると、原油価格は下落していった。87ドルでも高いと言えば高いが、ピークは過ぎたんじゃないか。冬場、どうなるかはわからないが。

それで、韓国のガソリン価格も約5ヶ月ぶりに1700ウォン台に戻った。172.49円である。先月1日付で施行された油類税引き下げ幅の拡大(30→37%)と国際石油製品下落の影響で、6週連続下落傾向と。軽油も1800ウォン台らしい。

このように韓国のガソリン価格もピークは過ぎて下がってきている。すると物価上昇は抑えられるので、来月の物価は鈍化傾向が見られるかもしれない。原油価格が下がるのは逆に消費低迷での需要が減少するという見方も出来るので歓迎しにくいが、今回の場合は歓迎の方が大きいだろうな。では、原油価格が下がればどうなるのか。

原油価格の下落の影響で、鉱山品と農林水産品などの原材料価格は2.6%、石炭および石油製品など中間財の価格は0.2%それぞれ下落した。輸入物価の下落は、時差を置いて消費者物価全体に反映される。

これはその通りとしかいいようがない。原油価格の下落は輸入物価を大きく押し下げるので、韓国の物価も来月は6%台、もしく5%台になるんじゃないかといったところだ。7%はないなと。次はアメリカだ。

米国でも、物価上昇の勢いが鈍っている様子だ。11日(現地時間)に発表された米国の先月の生産者物価指数(PPI)は、前月比0.5%下落した。生産者物価が前月比下落したのは、新型コロナウイルス感染症の大流行の初期である2020年4月(マイナス1.3%)以来2年ぶりのことだ。前年同月比では9.8%の上昇にとどまり、上昇率が今年1月以降初めて10%以下に下がった。

これは既に確認した内容の復習だ。さて、問題はここからだ。米利上げの速度がインフレ緩和でどこまで遅くなるのかが今後、ウォン安の焦点となる。外国人投資家が米韓金利差を問題にしたのが現在の1300ウォン台なのか。それとも、アメリカの利上げ速度によるものなのか。似たような理由であるが、前者と後者の捉え方の違いでおそらくウォンが大きく変動する要因になるとおもわれる。

現在、米韓金利差は0.25%でアメリカが逆転した。そして、朝7時前のレートは1312ウォンだ。昨日より、10ウォンほど下げている。これが0.25%の金利差によるものなら、これを8月の0.25%の利上げで韓銀が金利差をゼロにすれば1300から離脱できることになる。

ただ、9月のFOMCで金利をどれだけ上げるかは不透明だ。0.5%か。0.75%と言われているが、仮に0.5%だとすれば、また0.5%逆転されるのでウォン安が進むことになる。

しかし、後者の場合はアメリカの利上げ速度が低下したことでウォン安に歯止めがかけられる可能性がある。管理人は7対3ぐらいで前者の理由が大きいと思うが、8月のウォンレート予想は大きな材料がなく、インフレ鈍化の傾向まで見られて非常に難しいと感じている。ただ、原油価格が下がればウォンはあがると思っていたら、未だに1312ウォンだからな。

もし米国のインフレが本格的に減速し始めれば、中央銀行の連邦準備制度(FRB)は基準金利の引き上げ速度を今より遅らせる可能性が生じる。これはドル高に歯止めをかけ、韓国の輸入物価をさらに下げることができる。ただ、FRB内でもインフレに対する警戒を緩めてはならないという警告が殺到している。

まだ8月の段階ではかなり予想は難しい。9月のFOMCは20日~21日なので、それまでにアメリカの最新の物価動向データは揃う。だから、9月に入ればデータから利上げの速度が落ちるか、落ちないかが判断しやすくなるが、現時点では霧の中だ。

しかし、韓銀は8月に金利を0.25%上げるか、それとも0.5%上げるかを決断しないといけない。管理人は0.25%だと予測するが、米韓金利差を離されないようにするなら、0.5%上げた方が良いだろうな。もっとも、今の韓国の政策金利は2.25%なので、0.5%になれば2.75%になり、貸出金利が急増する。

ただでさえ、ランチフレーションなどという新たな造語が飛び出すほど、韓国は物価高に苦しんでる。ところが、原油価格が下がったことで物価上昇が緩和されるなら、なるべく金利は上げたくないはずだ。

このように現時点で判断するのは材料が足りない。しかし、8月と9月で色々と動きそうな感じはするな。もう一つの問題として、原油価格が下がってガソリン代が多少、安くなっても飲食店がすぐ値下げするのか。8月8日からの4日間、観測史上最大の集中豪雨の影響で野菜価格が暴騰していることもあり、それでも、物価高を抑えることができるのか。

値上げは早いが、値下げは時間がかかる。消費者が一番感じていることだ。

良いニュースになったのかは微妙だが1つ目のニュースはこれで終わる。では、2つ目の悪いニュースだ。外国人投資家によるキャピタルフライトでコスピの時価総額に占める外国人投資家は30.5%と13年ぶり最低を記録した。13年前ということはリーマンショックだ。では、、記事を見ていこう。

14日、韓国取引所によると、11日、コスピ全体の時価総額1986兆8000億ウォンのうち、外国人が保有している株式は606兆2000億ウォンと集計された。時価総額全体で外国人保有株式が占める割合は30.51%で、2009年8月13日(30.52%)以来13年ぶりの最低水準だ。

韓国政府は米韓金利差逆転しても大丈夫だと述べていたが、現実は米韓金利差が縮小すればするほど株は投げ売りされていった。外国人のキャピタルフライトが加速していった証左である。

コスピの時価総額で外国人が占める割合は、今年1月にLGエネルギーソリューションの上場を控えて34.20%まで上昇してから、引き続き減少傾向を見せている。年明けから続いたグローバル緊縮の影響で、韓国証券市場の低迷が続いているためだ。特に、安全資産であるドル高でウォン安が続き、韓米基準金利まで逆転し、外国人に韓国証券市場の魅力度が落ちたものと分析される。

上の流れは管理人の予測通りであるが、最近、コスピに外国人の買い越しが目立っている。ここ1ヶ月の動きを確認しておこう。7月11日~8月12日までだ。

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 先物 外国人(ウォン)

7月

11日 2340.27 1303.9 767.04 -185億
12日 2317.76 1312.1 750.78 -440億←韓銀、政策金利0.5%引上げで政策金利が2.25%
13日 2328.61 1306.9 763.18 -1025億←米消費者物価指数9.1%
14日 2322.32 1326.1 766.08 3988億
15日 2330.98 1326.1 762.39 2631億

25日 2403.69 1313.7 789.69 901億
26日 2412.96 1307.6 789.93 21億
27日 2415.53 1313.3 795.70 -1172億←FOMCで0.75%利上げ
28日 2435.27 1296.1 798.32 4089億
29日 2451.50 1299.1 803.62 3373億

8月

01日 2452.25 1304.0 807.61 1362億←韓国が4ヶ月連続の貿易赤字
02日 2439.62 1304.7 804.34 2962億←韓国の7月の消費者物価が6.3%上昇
03日 2461.45 1310.3 815.36 4757億
04日 2473.11 1310.1 825.16 1974億←ペロシ氏の訪韓
05日 2490.80 1298.3 831.64 3755億

08日 2493.10 1306.4 830.86 1757億
09日 2503.46 1304.6 833.65 329億
10日 2480.88 1310.4 820.27 -1023億
11日 2523.78 1303.0 832.15 1386億
12日 2527.94 1302.4 831.63 -130億

これはいつも管理人がウォンニャス速報とメルマガ用にまとめたデータであるが、7月に韓銀が政策金利を引きあげてから外国人が買い越しが増えた。7月28日~8月9日までは外国人の買い越しがずっと続いていた。そして、10日に売り越しとなり、11日はまた買い越しとなっている。それで、12日は売られている。

ただ、先月、2300ポイント台を割り込んだコスピが、今月12日は2527.94で反発し、外国人の買いが流入している。外国人は先月(2兆5000億ウォン)に続き、今月12日までコスピの株式1兆8000億ウォン分を買い越した。しかし、今年初めから現在まで10兆6000億ウォンを売り越し、依然として売り越しを見せている。

さっき数値を確認したとおり、7月14日辺りから外国人は韓国株を買い越している。それで、コスピも2500台まで回復した。ただ、これが続くかはまだわからない。そして、一番の問題はコスピは上がってるのにウォンが売られていることだ。2500回復したら、ソロウォン宙域から離脱してても、本来はおかしくないはずなのだ。

韓国など、グローバル物価の上昇の勢いがやや小康状態を見せているというシグナルが相次いでいる。インフレがピークに達したという分析も出ているが、まだ断定するのは早いという慎重論も少なくない。

12日、韓国銀行(韓銀)によると、先月の輸入物価指数は153.49で、6月比0.9%下落した。輸入物価は今年1月(4.4%)から上昇し続けたが、4月(マイナス0.6%)にしばらく下落後、5月と6月に再び上昇傾向を見せている。

ウォン安ドル高にもかかわらず、輸入物価が下落した最大の理由は、国際原油価格が下落したためだ。ドバイ油の価格は、6月の1バレル当たり平均113.27ドルから7月は103.14ドルで8.9%下がった。原油価格の下落の影響で、鉱山品と農林水産品などの原材料価格は2.6%、石炭および石油製品など中間財の価格は0.2%それぞれ下落した。輸入物価の下落は、時差を置いて消費者物価全体に反映される。

米国でも、物価上昇の勢いが鈍っている様子だ。11日(現地時間)に発表された米国の先月の生産者物価指数(PPI)は、前月比0.5%下落した。生産者物価が前月比下落したのは、新型コロナウイルス感染症の大流行の初期である2020年4月(マイナス1.3%)以来2年ぶりのことだ。前年同月比では9.8%の上昇にとどまり、上昇率が今年1月以降初めて10%以下に下がった。米国は前日も、7月の消費者物価の上昇率が8.5%で、前月(9.1%)に比べて下落したと発表している。

もし米国のインフレが本格的に減速し始めれば、中央銀行の連邦準備制度(FRB)は基準金利の引き上げ速度を今より遅らせる可能性が生じる。これはドル高に歯止めをかけ、韓国の輸入物価をさらに下げることができる。ただ、FRB内でもインフレに対する警戒を緩めてはならないという警告が殺到している。

https://www.donga.com/jp/List/article/all/20220813/3570598/1

最近、総合株価指数(コスピ)が2500ポイント台を回復して反発しているが、外国人の時価総額の割合は13年ぶりに最も低いことが分かった。

14日、韓国取引所によると、11日、コスピ全体の時価総額1986兆8000億ウォンのうち、外国人が保有している株式は606兆2000億ウォンと集計された。時価総額全体で外国人保有株式が占める割合は30.51%で、2009年8月13日(30.52%)以来13年ぶりの最低水準だ。

コスピの時価総額で外国人が占める割合は、今年1月にLGエネルギーソリューションの上場を控えて34.20%まで上昇してから、引き続き減少傾向を見せている。年明けから続いたグローバル緊縮の影響で、韓国証券市場の低迷が続いているためだ。特に、安全資産であるドル高でウォン安が続き、韓米基準金利まで逆転し、外国人に韓国証券市場の魅力度が落ちたものと分析される。

ただ、先月、2300ポイント台を割り込んだコスピが、今月12日は2527.94で反発し、外国人の買いが流入している。外国人は先月(2兆5000億ウォン)に続き、今月12日までコスピの株式1兆8000億ウォン分を買い越した。しかし、今年初めから現在まで10兆6000億ウォンを売り越し、依然として売り越しを見せている。

https://www.donga.com/jp/List/article/all/20220815/3573682/1
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ライダイハン
2022年8月18日 01:34

お疲れ様です。8月25日に予定されている韓国の政策金利の予想が、何と0.5%でもなく、0.25%でもなく0%であるとのこと。それを察してか、マーケはウォン売りに走っている(現在、1316)。今週には、1320突破も見えてきた。ウォンニャスの女神さまも是非とも拝見したい。

ライダイハン
2022年8月16日 17:24

とりあえず、韓国がチップ4に参加・不参加を表明するまでは、外国人による買いはあるだろうが、参加できないことが決まれば、一気に売られるんじゃないの?

LeGrind
2022年8月18日 17:53

時間外ですが1ドル=1322ウォン。
容赦ないですな、ハゲタカの攻撃。

ライダイハン
2022年8月18日 14:08

収益が続いているかは分からないが、最近、「しまむらいだーの政治ニュース」では、霊夢などのキャラは一切登場せず、音声だけを流して、韓国をおちょくっている。韓国人は、漢字が読めないし、日本語も分からないから、動画に大極旗や霊夢などのキャラが登場すれば、韓国をからかっている動画であると思い込み、クレームを捏造して、収益が得られないようにしているのかもしれない。まあ、収益が停止される詳しい理由までは分からないが。。。

LeGrind
2022年8月19日 03:23

時間外ですが、波動拳×昇龍拳のコンボで1ドル=1328ウォン。
もう、防衛の弾切れか、韓銀・・・・。

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