韓国メディア 通貨スワップ締結を推奨…「通貨スワップ締結は韓国外為市場に強固な防波堤」-でも、米国は現時点で拒否！

韓国メディア 昨日、管理人は訪韓したイエレン米財務長官の会談で米韓通貨スワップ協定の再締結をするかどうかに注目していたわけだが、昨日の朝の時点で聯合ニュース以外はほとんど報道がなかったのに、昨日に韓国メディアが一斉にスワップを連呼し始めた。おそらく韓国政府がそういう風に仕向けたのだろう。

だから、今回のニュースは米韓スワップを切実に連呼する3つの新聞の記事となる。具体的には国民日報、世界日報、ソウル新聞だ。

ええ？どうせたいしたこといってない？いやいや、さすがに韓国経済を専門に扱うサイトがこれだけ韓国メディアにスワップ連呼されたら取り上げないとな。ただ、その前に1つだけ確認しておきたい。

まず、管理人が述べているのは「米韓通貨スワップ」についてであって、決して、コロナ禍でアメリカが複数の国と同時に結んだ「米韓為替スワップ」ではない。ただ、韓国メディアはわざと誤認させる書き方をする。そこをはっきりただしておきたい。

米韓通貨スワップは米国債などを担保にしてドルを借りるものではない。文字通り、中央銀行同士が貿易で通貨の流動性を損なわないように予め定められたレート同士での交換である。それを緊急時のドル不足に市場で為替介入に使うのはいわば例外である。

そもそも、韓国には4500億ドルの外貨準備高があるので、米韓通貨スワップなんて本来は必要ではないと韓国政府は述べている。後、米韓通貨スワップはオバマ政権下で結ばれた後、今まで一度も締結されていない。ただし、為替スワップはコロナ禍で締結された。しかし、それも2021年12月31日で終了している。

だから、この先、億が一でも、米韓通貨スワップが締結されたニュースが出てきたら、内容の確認が重要となる。まず、スワップの種類は？規模は？いつまでなのか？この3つである。そして、管理人は米国が為替介入に使うドルを韓国に与えるなんてあり得ないので、米韓通貨スワップが再締結されたことはないと。

だいたい、韓国だけを助けるなんて、まるで韓国だけがウォン安ドル高に苦しんでいるように見えるじゃないか。でも、現実は新興国のほとんどドル不足なのだ。なぜなら、ドルキャリーの逆転現象で、金利がどんどん上がる米国に投資が戻っている。リスクの高い新興国で投資をする理由がないのだ。

ええ？韓国さんは「先進国」だから当てはまらない？ウォンは基軸通貨？なら、何で米韓通貨スワップをここまで国をあげて欲しがっているんですかね？ああ、でも、最近は1300ウォンはニューノーマルだったか。

それで、19日のイエレン米財務長官の会談で出てきた「外貨流動性供給」がどうして、米韓通貨スワップの締結に繋がるのかは、未だに管理人は三紙の記事を読んでも理解できない。確かにジェトロの短信にも次のような一文はある。

「韓米両国は、必要に応じ流動性の供給などさまざまな協力策を実行する余地がある」（have ability to implement various cooperative actions such as liquidity facilities if necessary）という文言で一致した。

ただし、この短信にも興味深いことが掲載されている。

なお、現地メディアは、イエレン長官と韓国銀行の李昌鏞（イ・チャンヨン）総裁との非公式会議を行った際に、韓国銀行が2021年末に終了した韓米通貨スワップの再締結に向けた協力を要請した可能性があると報じた。

同紙はさらに「通貨スワップは両国中央銀行間で決定する事案であり、権限外の米財務省は関与できない立場にある。会議の場で通貨スワップの必要性について提起することはあっても、公式に議論することは難しい」とする企画財政部関係者の見解を伝えた。

つまり、韓国メディアが報道しているのは2021年末に終了した米韓為替スワップであること。さらに、イエレン米財務長官に権限はないてことだ。これは昨日、管理人も指摘したが、通貨スワップは国の中央銀行同士が結ぶものであって、韓銀とFRBが議論することなのだ。だから、米財務長官に権限がない。

だから、イエレン米財務長官が米韓通貨スワップについて議論するかという韓国記者の問いにはスルーしたわけだ。だって権限がないのに議論するなんていったら越権行為になるからな。そして、通貨スワップ協定なんて文言は一度も出てこない。

出てきたのは、必要に応じ流動性の供給などさまざまな協力策を実行する余地である。ポイントは必要に応じてだ。だから、韓国メディアは必要になれば米韓通貨スワップが再締結されるとか。含みとか。つなげるとか、勝手なことを主張しているが、頑張っても為替スワップである。そもそも、韓国ウォンが1300まで売られているので、米韓通貨スワップは、今、必要なんだよな。

後、管理人が気になるのは韓国ウォンは既に1300まで落ちてるので、仮に米韓通貨スワップや為替スワップを奇跡的に今日に再締結できても、そのウォンの交換レートは当然、1300辺りになると予想している。だから、通貨スワップを締結するなら早ければ早いほどいいわけだ。

仮に1400ウォンで通貨スワップを結んだところで、交換レートを上げるはずもないので、1ドル＝1400ウォンがドル調達の基準コストになる。これで韓国メディアが主張する「防波堤」になるんだろうか？そもそも、5月のバイデン氏の訪韓での米韓首脳会談での共同声明にあったとされる米韓通貨スワップに準ずるチャンネルはどこいったんだよ？

だから、管理人は米韓為替スワップが結ばれたところで、そこまで大きな防波堤にならないと見ている。逆に韓国は内外にドル不足をアピールして、最悪、ウォンは売られる結果となるんじゃないか。ええ？ドル不足だって皆知っているから大丈夫？ですよねー。米国債を売却しているものな。でも、米国債を売却している本人が、アメリカに米韓通貨スワップ要請とか、よくわからないですよね。

さて、色々と突っ込んでたら前置きが長くなった。では、記事を見ていこうか。どれも突っ込みどころ満載だ。だから、決してお茶を飲んだり、大衆の前では注意してほしい。爆笑必至だからな。

国民日報は２０日、「韓米通貨スワップ締結が真の価値同盟を証明する」という見出しの社説で「基軸通貨であるドルとのスワップ締結は韓国外為市場に強固な防波堤として作用する。韓米首脳は外国為替市場動向に関し緊密に協議する必要性を認識した。同盟国に結果を見せる時になった」と主張した。

まず、なんで米韓通貨スワップの締結が真の価値同盟をやらを証明するんだ？じゃあ、今まで米韓は真の価値同盟でもないてことか？そもそも、真の価値同盟なら何で終了したんですか？もはや、意味がわからない。

さらに韓国外為市場に強固な防波堤として作用するって。単に為替介入のドル調達資金ですよね？防波堤についてはさっきも見解を述べたが、逆に韓国さんは危ないと世界中の投資家に教えるようなものだぞ。そもそも、アメリカがどうして韓国の為替市場動向を厳密に協議するんだ？これもおかしんだよな。

アメリカが利上げしているから、ウォン安なんだろう？そのアメリカに泣きつくておかしいだろう！むしろ、韓国はアメリカを批判すべきじゃないのか。大体、韓国だけだぞ。米韓通貨スワップ1つで、真の価値同盟がどうとかいうのは。アメリカからすれば、自ら為替介入資金を出すなんてあり得ないことを理解しない。

世界日報は２０日、「韓米『必要に応じて外貨流動性供給』、通貨スワップにつながるように」という見出しの社説で「通貨スワップは差し迫る為替相場不安を静め資本流出も防げる防波堤。韓国が複合危機を克服できる契機として作用できるだけに火急のものと言わざるを得ない」との考えを示した。

言っていることはいつも通りだが、通貨スワップだけで韓国が置かれている複合機危機を克服できない。1つの方法に過ぎない。資本流出を防げる？これもない。何でウォン防衛して資本流出を防げるのだ？米韓の金利の問題がまったく解決してないだろう！

そもそもウォン安の原因が米韓金利差の縮小にあるのに、ドル調達先を増やしたところで、韓国経済が船底に穴の空いた沈み行く船であることにかわりない。ドルを増やして沈まないように時間稼ぎになるだけ。

重要なのはキャピタルフライトを止めることだろう？それには米韓金利差を1％にすることだ。もちろん、韓国がアメリカより1％高い状態である。根本から間違っている。

ソウル新聞は２０日、「経済安全保障同盟強化再確認した韓米財務相会議」という見出しの社説で「韓米財務相会議で両国が韓米通貨スワップを含む外国為替流動性問題に先制的に協力することにしたのは複合経済危機に直面した韓国としては幸いなこと。韓国の地政学的な価値と韓国企業の戦略的能力を最大限に活用して技術同盟の効果を最大化することこそ尹錫悦政権の力」と話した。

ソウル新聞の主張はおかしい。韓米通貨スワップを含む外国為替流動性問題に先制的に協力することにした、米韓為替スワップなんて文言が出てこない。この時点で嘘だらけである。まず、米韓通貨スワップがFRBの管轄だと理解するところから始めてくれないか。

このようにイエレン米財務長官の会談が韓国メディアでは、もう、米韓通貨スワップ締結だとか拡大解釈されている。でも、彼らは何もわかっていない。為替介入を毎日、行うことでアメリカを激怒させていることにだ。だから、本当の会談内容はこうじゃないか。

外国為替市場動向に関し緊密に協議する必要性を認識というのは、アメリからすれば、韓国が為替介入ばかりするので、外国為替市場の動向を監視しているとな。そもそも、アメリカが韓国のウォン安を憂う理由がない。そんなことで通貨政策を決める理由もない。FRBは韓国などに構っている時間はない。アメリカはアメリカの都合でしか動かないことを全く理解しない。

そして、5月と同じで米韓通貨スワップ再締結という、常識的に考えてあり得ないものに「希望」を持って、また、同じ要望を繰り返すと。本当に大事なのは国のファンダメンタルズを改善して、韓国自身が経済危機や通貨危機に強くなることだと理解しない。だから、10年に一度、経済危機に見舞われるのだ。

１９日に訪韓したイエレン米財務長官が尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領を表敬訪問したのに続き秋慶鎬（チュ・ギョンホ）経済副首相、李昌ヨン（イ・チャンヨン）韓国銀行総裁と順に会った。韓国メディアはこの面談が韓米通貨スワップ締結につなげなければならないと主張した。

国民日報は２０日、「韓米通貨スワップ締結が真の価値同盟を証明する」という見出しの社説で「基軸通貨であるドルとのスワップ締結は韓国外為市場に強固な防波堤として作用する。韓米首脳は外国為替市場動向に関し緊密に協議する必要性を認識した。同盟国に結果を見せる時になった」と主張した。

世界日報は２０日、「韓米『必要に応じて外貨流動性供給』、通貨スワップにつながるように」という見出しの社説で「通貨スワップは差し迫る為替相場不安を静め資本流出も防げる防波堤。韓国が複合危機を克服できる契機として作用できるだけに火急のものと言わざるを得ない」との考えを示した。

ソウル新聞は２０日、「経済安全保障同盟強化再確認した韓米財務相会議」という見出しの社説で「韓米財務相会議で両国が韓米通貨スワップを含む外国為替流動性問題に先制的に協力することにしたのは複合経済危機に直面した韓国としては幸いなこと。韓国の地政学的な価値と韓国企業の戦略的能力を最大限に活用して技術同盟の効果を最大化することこそ尹錫悦政権の力」と話した。

https://japanese.joins.com/JArticle/293380?servcode=300&sectcode=340

韓国企画財政部は、秋慶鎬（チュ・ギョンホ）経済副首相兼企画財政部長官と、韓国を7月19日から20日にかけて訪問したジャネット・イエレン米財務長官との間で、韓米財務長官会議を開催したと発表した。

会談では、世界経済の展望に加え、両国が引き続きウクライナ情勢に協調して対応していくことを確認した。イエレン長官はロシア産原油の価格上限設定に関し、韓国の積極的な参加を求めた。秋副首相はこれに参加する意向を示した上で、国際原油価格や消費者物価の安定に寄与する効果的な制度設計をすべきとの立場を表明した。

また、両氏は最近の金融・外国為替市場の動向についても意見交換を行った。対外要因によって最近、韓国通貨ウォンとドルレートのボラティリティー（変動性）が高まったものの、韓国の外貨流動性の状況は過去の経済危機とは異なり、依然として良好に安定しているとの見解で一致した。

ただし、秋副首相はこのような状況でも、国際金融市場の急変や域内の経済安全保障のリスク要因に留意しつつ、金融・外国為替市場の状況を徹底的にモニタリングする一方で、有事に備えたコンティンジェンシープラン（緊急対応計画）を再整備する計画だとした。こうした点を踏まえ、両氏は外国為替市場に関する綿密な協議を継続し、外国為替にかかる課題に対応するために適切に協力することで合意した（注）。

なお、現地メディアは、イエレン長官と韓国銀行の李昌鏞（イ・チャンヨン）総裁との非公式会議を行った際に、韓国銀行が2021年末に終了した韓米通貨スワップの再締結に向けた協力を要請した可能性があると報じた（「ニューシス」7月19日付、2021年6月21日記事参照）。同紙はさらに「通貨スワップは両国中央銀行間で決定する事案であり、権限外の米財務省は関与できない立場にある。会議の場で通貨スワップの必要性について提起することはあっても、公式に議論することは難しい」とする企画財政部関係者の見解を伝えた。

（注）「韓米両国は、必要に応じ流動性の供給などさまざまな協力策を実行する余地がある」（have ability to implement various cooperative actions such as liquidity facilities if necessary）という文言で一致した。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/07/336560ad886bfcaf.html